fc2ブログ
topimage

2024-02

余命三か月の従妹 - 2021.04.12 Mon

母の兄姉は異様に多い(6人)です。母が末っ子に近いものだから、従姉妹のほとんどは7歳以上の「姉世代」。
高校と小学生じゃ遊んでもらえるわけもなく、全く相手にされていた記憶がありません。

で、唯一年が近かったのがよく遊びに来ていた叔父の子たち。私は母方の従姉妹全員の下から三番目で、特に下二番目の彼女とよく遊んでいた記憶があります。

しかし彼女は乳幼児の頃から、病魔持ちでした。癌のために何度も手術をして、あちこちに手術痕が残っているそうで。幼い頃しか遊んだ記憶がないので、気にも留めていなかったのですが……

子供だから、ではなくたぶん私の性格上かな。一緒にお風呂入った覚えもあるけど、全然気にしなかった。

そんな従妹が希少ガンにより余命宣告を受けた、と連絡を一週間ほど前に受け、昨日母と姉とお見舞いに行ってきました。
昨年、珍しく遊びに来てくれたのですがその時からすると、予想できないくらい急激にやせ細って衰えていました。

余命三か月と聞いたけれど……父がガンになった時から見るに、父は三か月では自力で歩けていた。彼女はもう、ベッドの上からも動けそうもない。
……もしも同じ「末期」という状態なら三か月もつのかどうか、正直疑問に思いました。

叔父は母の兄弟の中でも本当にちょくちょく遊びに来ていた人なので、そのせいもあるんでしょう。
母、その姿を見て涙ぐむ。姉も母も話は当然体調のことから始まるわけで。……互いに言葉も途切れ途切れになり、従妹のS子ちゃんも涙ぐむ。

「S子ちゃん、話すの平気?」

KYと言われてもいいだろう、10-wiseが話しかける。
疲れはすると思う。けど、長居はしないし平気というので普通に話し始める。

「このベッド、なんかすごい高性能だね」「これ、人をダメにするクッションじゃない?」「本とか読むの?」

体調がどうのとか、病状がどうのとか、もう末期で緩和ケアに入った人にどんな意味があるのかと思う。そんなことが聞きたければ同居している家族に聞けばいい。
むしろ、それが一番分かっているはずの、本人に聞いてどうするというのか。

故に私は普通に話しかけた。

本は読める、ベッドからは動けない。することない。

これを聞いた私は、自分が自宅療養に入る際に関係をぶった切って、友人一人と母としか繋げていないLINEを彼女とつなげた。

そして、写真をどんどん送ってやる。
ちょうどいい桜の写真が撮れたから。あとはワカメ狩りの成果、花を水に浮かべて撮った写真etc.

いきなりだったし、コケリウムでも作って持っていこうと近所を歩いてみたけれど、コケはまだ枯れた状態だった。
なので私は以前に拾った鉱石の内、一番小さな、けれどきちんとクラスターになっている水晶を持って行って土産にした。
力がなくなっても、手のひらで簡単に握れてしまう大きさ、落とさずに済みそうなのも丁度いいと思った。

緩和ケアっていうのは、もう生きるために生きるんじゃない。
死ぬために生きるんだって、父が自宅看護に入った時に私は思ったから、その間、どう幸せに暮らせるのかが大事なんだとも思っている。

そういうこともあって、それから相手がどれだけ衰えたり、どこかしらに大きな傷跡があってもあまり気にしない性質もあって、ふつうに話した。

水晶を渡してそれを皮きりに、画像の話ができるし割と写真を撮るのは得意なので、きれいだと素直に彼女は喜んだ。
その頃には、はじめのおかしな言葉の途切れもなくなって、彼女の妹も来たので姉はそちらと話したり。彼女の夫も帰って来て、和やかムードになっていた。

それでも自分が弱った姿を見せなくない、という人もいるだろうしあまり外の情報を見せても「自分はいけないのに…」みたいになっちゃう人もいると思うので、そこは様子を見ながら押し付けにならないようにしないとな、とは思うのだけれど。

多分、弱った姿を見せたくない人っていうのはそれで「かわいそう」なんて思われるのが嫌なんじゃないかと私は思う。かわいそうだと思われる自分がみじめになったり自分自身が「かわいそう」になってしまうのが辛いんじゃないかと。

証拠に、かわいそうだと口に出さないまでもそんな目で見ていた母は、彼女を泣かせそうになったし「一生懸命生きようとしている人にかわいそうだとか失礼だろ」というスタンスの私は、ふつうに接して彼女は嬉しそうにしていた。

別に、狙ったわけじゃないんだけど、腫れ物に触られるように扱われるっていうのは結構つらいんだよね。お互いにあまりいいことがないように思う。

文字は読めるし、スマホはベッドサイドで充電されていたから見られるなと思ったから私は負担がかからない「写真」という方法を選んだ。
ただ、お見舞いならこれでさよならして、もう会えるか正直分からないと思う。
でもすることがないというベッドの上で、送られた画像を見てそれが楽しいと思うなら、それがいいと思っただけで。

それもいつまで可能なのかわからない状態ではあったけれど、全くないよりはマシだろう。

私にとってはお通夜みたいな空気で見舞いをするより、当然の「普通」だったわけで、でも、帰りの車の中で母と姉に言われました。

お前は本当に偉いと思った、と。

……どこら辺が偉いのか、正直よくわからないのですが父が入院した時も、正面のベッドの人が「毎日大変だねぇ」と声をかけて来たことに対し

一番大変なのは、父なんですけど。私は当然のことしてるだけだし、本人の前でそういうこというの、やめてくれない?

みたいに思ったので、褒めてくれていたのかもしれないけど「一番つらい人は誰なのか」は考えてほしいなぁとは思いました。

その当人が、楽になることって言ったら何だろうと考えるとこういうことになるわけで。



それが正しいのかどうかはわからない。
けど、私は父が肺がんによる酸欠で救急車に運ばれる直前、到着するまでの間。

ほら、トッピー(猫の名前)だよ、しばらく会えなくなるからね。

とか言って、愛猫連れてきて抱かせてた人間なので、うん、まぁ気遣いが変なところに飛んではいるんだと思う。
ちなみに父は極端に酸素濃度が下がった状態だったので、呼吸苦しいんだけど起きて救急車待つしかなかったから、猫、撫でてた。少しは気が紛れたんじゃないかと思う。ただ待つよりも。

そんなわけで、母方の従姉妹……何人いるんだろ。11人?(年齢的に存在もよくわからない人もいる)の中で唯一年が近い彼女と、まぁ自分のためも含めて外に出て、何か写真でも撮ってみようと思います。

関係ないけど、一昨日あたり雪っぽいのが吹いた。
やっと外に出して青々と葉を茂らせていたミニ盆栽が、一気に凍みてしまった。

生きることに適当なのは人間くらいだよなぁと時々思う。
明日自分が死ぬかもしれない、って思いながら生きてる人ってどれくらいいるのかな。

私はここしばらくそれができていなかったけど、学生の時からずっとそういう時間の感覚はあったから、時間が味方してくれてたように思う。

それがつまり「今を生きる」ってことなんだろうなぁと思っている。
後悔しないように、生きていきたいものです。

メッセ返信 «  | BLOG TOP |  » 春が来ました。

最新記事

カテゴリ

夢日記 (1759)
TODでFF4 (23)
写真 (38)
テイルズオブミラージュ (55)
小話*裏話 (89)
バトン・質問etc (68)
リオンがらみ。 (16)
あとがき (69)
メッセ返信 (354)
オリジナル (33)
アクアリウム (34)
備忘録 (73)
作ってみた (73)
文庫化イベント(?) (19)
生きもの係 (23)
エッセイになりそうな (14)
おでかけとか。 (13)
イラスト練習 (23)

ツイッター

カウンター

検索フォーム

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QR